9月も中旬が過ぎ、秋祭りの練習も各地で始まった。夜、車で走っていると、太鼓や笛の音色が響いており、なんとも心地がいい。筆者のふるさと印南では、日高地方トップを飾る印南祭へ練習はいよいよ終盤。子どもたちに教える青年団の指導も熱を帯びてくるころだ。印南っ子にとっては、ことしは例年以上に楽しみな1年でもある。5年ぶりに日曜日と重なるためだ。県外に出て働いていると普段はなかなか休めず祭りに帰ってくるのは難しいが、ことしばかりはと昨年から張り切っている出身者もたくさんいる。大いに盛り上がるだろうと、年甲斐もなくいまからワクワクしているのは筆者だけではないだろう。
 それにしても日高地方は祭り好きが多い。ほかに娯楽がなかった昔とは違い、さまざまな物や情報があふれ、ポータブルゲーム、スマホなど身近な遊びはたくさんある。子どもたちの「普段は外よりも家の中でのゲームが主流」というよろしくない傾向はますます進んでいるが、いざ祭りとなると子どもたちも熱中する。古き良き伝統文化を愛する気持ちは、時代が変わってもDNAでしっかり受け継がれているのがうれしい。日高地方の祭りがすたれないのは、この祭り好きたちのおかげである。
 練習を通じて祭りの素晴らしいところは、子どもからお年寄りまで世代を超えたつながりができることであろう。地域コミュニティーのきっかけを作ってくれているのが祭りであり、顔の見える地域づくりの礎となっている。いくつになっても祭り好きでいようではありませんか。それがよりよい地域を、よりよい世代間交流を生み出しているのだと自負しましょう。 (片)