由良町神谷の㈱ゆらちょう(井上慶祥代表取締役)は、町の観光PRキャラクター「ゆらの助」を使った無料通信アプリ「LINE(ライン)」の「スタンプ」を制作し、販売を始めた。民間企業が自治体等の公式キャラでラインスタンプを手がけるのは珍しく、町でもキャラクターを通した地域への関心度アップへ、若い世代を中心としたネット上でのPR効果に期待を寄せている。
 同社はイベントの企画・運営や特産品販売など由良に関わる事業を行っており、若者世代に親しまれているラインでゆらの助のスタンプを作ることで、キャラや町の知名度を上げ、ブランド力を高めようと、ことし4月、町に使用の許可を申請。職員と検討を重ね、返事、あいさつ、方言、ご当地といった40種類(1セット)を制作した。デザインは井上代表(24)の友人で、大阪に住むデザイナーの松本真紀さんが協力。1セット120円。
 ラインのスタンプは相手へのメッセージに使う画像。全国的には自治体等が自ら公式キャラでラインスタンプを制作している例はあるが、民間企業が使用許可を取り、販売するケースは珍しい。今月17日からアプリ内のショップに並び、18日との2日間で約50セットを販売。800回以上が使われ、好評という。
 井上代表は「町民の皆さんや町外に出られた方にも使ってほしい。由良町のためのスタンプ。『うちのまちにはスタンプがあるんや』と誇りに思ってもらいたい」と話し、町の担当職員も「ゆらの助とあわせ、まちを発信することで、知名度アップにつながれば」と期待している。スタンプはラインショップで「ゆらの助」と検索すれば見つかる。