今月1日、高市早苗総務相が、ふるさと納税の返礼品として資産価値のある商品券や家電などを贈ることを自粛するよう求める通知を、全国の地方自治体に出した。返礼品を転売する事例が出ているためで、以前からもプリペードカードや高額な返礼品を贈らないよう求めていたが、通知に強制力がないため、いまだ返礼品の競争は過熱気味だ。
 日高郡町村会では、由良町の発案で、県町村会にふるさと納税の見直しを求める要望書を国に提出するよう提案。「返礼品の競争でふるさと納税の本来の趣旨からずれてきている」というのが理由で、言ってみれば国の方針を先取りした提案だった。しかし、県町村会は1年間の実態調査を行って結論を出すということでまとまり、国への要望書提出は見送り。県内でも豪華な返礼品をアピールして税収アップに努めているところがあり、確かにふるさと納税を〝賢く活用〟した者勝ちという考えも分かる。ただ、一方で本来納められるはずの税金が、返礼品目当てに他の自治体に流出してしまうなど、税収に地域間格差が出ていることも問題である。
 「ふるさと納税は地域を応援する制度。高額な品を贈ることで競争するよりも、応援してもらえるような寄付の使い方の工夫で競い合ってほしい」とは、総務省幹部の言葉。なるほど、ふるさと納税の使い方を明確に提言し、「こんな施策をしたいから寄付をお願いします」と呼びかけるのも一つの手。自治体の熱意をアピールして、地元をPRする機会にもつながるし、ふるさとを愛して寄付する側も寄付金の使われ方が分かるから安心。日高地方でも、一度そういった手法を考えてみてはどうだろうか。(吉)