任期満了に伴う5月の御坊市長選へ向け、かねてうわさの新人、二階俊博代議士の長男で秘書の二階俊樹氏(50)=御坊市島=が18日、出馬を表明した。二階御坊事務所で記者会見した二階氏は「人や雇用を増やし、強くて優しいまちをつくりたい」と決意を表明した。一方、現時点で出馬の公算が高いとみられる現職柏木征夫市長(75)=御坊市薗=は3月議会で明らかにすることにしており、動向が注目されている。
 にかい俊樹後援会の会長代行を務める高垣太郎氏(中紀バス㈱代表)、選挙対策本部長となる中村裕一県議の同席で記者会見した二階氏は、「わたしに御坊市長になってほしいという声をいただき、また父であり上司でもある二階代議士に直訴していただいた同志や同級生らの力をいただき、立候補をする決意を固めました」と出馬を宣言。公約として「人、雇用、優しさ、防災」を4本柱に掲げ「人を増やし、雇用を増やし、そして子どもやお年寄り、障害者、すべての市民が感謝しあう優しいまちづくりをしたい。もちろん災害に強いまちづくりは喫緊の課題。命や財産を守るためソフト、ハード両面で取り組んでいきたい」と元気あふれる御坊市にしていくと強調。そのために他町に負けない政策、国や県との太いパイプ作り、御坊の観光や農産物を売り込むトップセールス、御坊だけでなく周辺町との連携した行政運営などを目指すとし、「ふるさと納税をたくさんしてもらえるような仕掛け、子ども医療費無料の対象年齢引き上げ、市民全体の津波避難訓練の実施、行政に詳しい人材に副市長になってもらうなどさまざまな思いを持っている。市民との対話でその声を行政に反映し、市民一人一人がプレーヤーになるまちにしていくため、全力で頑張りたい」と力を込めた。
 記者会見には大手新聞やテレビ局など多くのマスコミが集まり、注目の高さを示していた。二階氏は質問に答える形で、「父であり上司である二階代議士とはここ3カ月、毎日のように連絡をとっている。立候補した時点で元秘書となるが、二階俊博一門としての立場は変わらない」「柏木市政に問題があるとは思っていない。わたしは若さをアピールしていきたい」「代議士秘書として20年間、さまざまな政策の立案に携わり、多くのまちの成功例も見てきた。この経験を生かし、また若さを生かしてこのまちをもっとよくしていきたい」などと決意をにじませた。