直接打撃制空手の世界一を決める4年に一度の大会、全世界空手道選手権大会が31、1日、東京体育館で開かれ、新極真会和歌山支部御坊道場所属の御坊市役所職員、前田勝汰選手(22)=美浜町和田=が初出場で4位に入る大健闘をみせた。
 無差別の世界王者を決定する空手界では最高峰の大会。勝汰選手はことし5月の全日本フルコンタクト空手道選手権、軽重量級で準優勝し、無差別世界大会への切符を獲得した。
 大会には世界各国から164人の猛者が集結。試合はトーナメント制で、2回戦から登場の勝汰選手はブルガリア、リトアニア、ハンガリーの選手を破り、5回戦は優勝候補の一角に挙げられていたブルガリアのヴァレリー・ディミトロフ選手を得意の突きで撃破。続く準々決勝はハミッド・シャバニ選手(イラン)を判定で下したが、準決勝は日本の入来建武選手(20)に逆に判定で敗れ、惜しくも決勝進出はならなかった。
 168㌢の勝汰選手にとって、無差別の国際大会は自分よりはるかに大きな選手ばかり。途中で右の手首を痛めてしまい、入来選手との準決勝、3位決定戦も本来の力を発揮できなかった。
 5月の大会では中量級で優勝、ともに出場した兄の美山中学校講師、優輝選手(24)=同=は2回戦でスウェーデン、3回戦でカザフスタンの選手を破ったが、4回戦では前回5位の実力者、195㌢、100㌔のブライアン・ヤコブセン選手(デンマーク)にあと一歩及ばず、4年前のベスト16を上回ることはできなかった。