JR御坊駅で進めていたバリアフリー化の工事が、紀の国わかやま国体を前に完成。23日午前10時から同駅で記念式典を行う。多くの住民や団体が要望していたエレベーターも新設され、一足早く16日から稼働する。
 メーンのエレベーターは1番ホームと2番ホームに各1基を新設。車いす利用者はこれまで、ホーム南端の昇降機を使わなければならなかったが、今後は利便性が向上する。妊婦や高齢者ら階段の上り下りが困難な人にも喜ばれそうだ。このほかホームをかさ上げして電車のドアとの段差を大幅に解消し、多機能トイレ、駅入り口や紀州鉄道との連絡通路にスロープを設置。警告誘導ブロックや音声案内なども整備した。総事業費は約3億5000万円。JR西日本が3分の1を負担し、残りは国が3分の1、地元御坊市と県が合わせて3分の1を補助。市には御坊ロータリークラブから200万円の寄付も入った。
 バリアフリー化は御坊の商店街や御坊商工会議所、各種団体が要望していた経緯があり、待望の完成となった。事業化に尽力した二階俊博代議士は「地域の発展と、高齢者や足の不自由な方には朗報。完成を待ち望んでいました」とコメントを出した。