梅の価格が低迷から脱することができず、産地では厳しい状態が続いている。要因を大きな視野でみると、消費が落ち込んでいることだという。総務省の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの梅干しの購入量は平成14年には1053㌘だったが、平成26年には768㌘と約3割減少した。理由には日本人の食生活の変化などがある。昔は梅干しとよく合うご飯食中心の食事だったが、最近はパンやスパゲティなどの洋食が増えているという
 そうであれば、日本人の食生活を従来のご飯食中心の和食に戻せば消費拡大につながる。しかし、それは時代の流れに逆行し、かなりの無理があるのではなかろうか。梅の消費拡大を図るには他に手立てを考える必要があり、国内だけでなく海外に目を向けるのも1つだろう
 インターネットの動画サイトで外国人が梅干しを食べてしかめっ面している映像を何回か見たことがある。それをみると、「外国人は果たして梅干しを食べられるのか」と考えてしまう。しかし、それは梅干しをそのまま食べた場合の映像であって、日本人でも梅干しだけで食べることはほとんどなく「ご飯のお友」というのが主流だ。以前「梅干しをおにぎりに入れると、外国人にも受け入れられやすい」という話も聞いたことがある。加工方法や味付けなどに工夫を凝らすことで解消される部分は大きいのではないか
 訪日外国人が昨年初めて1000万人を超えた。みなべ町だけでも1年間に4万5000人と過去最高を記録。政府も5年後の平成32年までに2000万人を目標としている。外国人をターゲットとして梅の消費者人口を増やすことは、国内で落ち込んだ消費量の穴埋めとなる。いまがチャンスだ。    (雄)