自民党総務会長の二階俊博代議士が率いる日中観光文化交流団の中国訪問が無事終了。それにしても76歳にして政府要人との会談や大学訪問、農業視察など超過密スケジュールをこなすバイタリティーに感心させられる。
今回の訪中では、両国の観光、文化、経済、青少年、地方間の交流に向けて新たな一歩を踏み出したといえる。特に中国最高指導者の習近平国家主席が、交流団の3200人が参加した文化観光交流の夕べに姿を現し、二階氏と日中友好へがっちり握手を交わしたことは、大きな意義がある。安倍晋三総理との首脳会談が実現していないのはもちろん、ことし3月末から今月にかけて自民党の谷垣禎一幹事長や高村正彦副総裁、額賀福志郎元財務相ら日本の要人が相次いで訪中して面会を求めても実現しなかった。二階氏はその扉を開けたわけだが、そこには長年にわたり続けてきた民間レベルでの交流に対する配慮だけでなく、真に日中友好を進めようという中国側の意思も感じられた。
確かに習主席のあいさつの中で「日本の軍国主義の侵略行為を覆い隠すことを許さない。歴史を忘れず、将来の戒めとする」などの発言もあり、一部報道では日本へのけん制などと後ろ向きなとらえ方もあるが、歴史を白紙に戻せないのは当然のこと。さらに、そういった発言はあいさつの一部分であり、全体的には13回も「友好」という言葉を使って「両国人民の友好を世々代々と継続させていこう」などと、両国の交流推進を誓った内容だと感じた。
訪中団のメンバーは、このことを念頭に置き、今後も〝民間大使〟の立場で日中友好へ努力を期待したい。 (吉)

