田辺市の合併10周年記念式典が2日に紀南文化会館で行われ、住民ら約1100人が節目の年を祝った。真砂充敏市長は「地域の魅力を効果的に生かして価値を高め、未来に誇りが持てる『まち』の確立に取り組んでいく」と式辞した。地元小学生2人が市民憲章を唱和し、未来への発展を誓った。アトラクションでは大阪交響楽団の演奏などが行われた。
 開式のあと、同市出身のバリトン歌手、原尚志さんが国歌を独唱。合併の日に生まれた会津小学校の原太陽君(4年)と冨田彩葉さん(同)の2人が市民憲章を「豊かな自然を大切にし、調和のとれた美しいまちをつくります」「歴史と伝統に学び、教養を高め、文化のかおるまちをつくります」などと唱和した。真砂市長は「田辺市の価値を高め、防災力の強化をはじめとする安心・安全・やさしさを基軸としたまちづくりを進めてきた。世界遺産の熊野古道、日本3美人湯の龍神温泉、梅やミカンなど多種多様の地域資源に恵まれ、いにしえの熊野詣の時代から現在に至るまで人々をおおらかに受け入れてきた風土がある。地域の特性を最大限に生かし、市民が心豊かに暮らせ、誇りを持てる『まち』の確立に取り組んでいく」と式辞。塚寿雄市議会議長も「役割と責任の重さを議員1人ひとりがあらためて胸に刻み、英知を結集しながらさまざまな観点から政策提案に向けた取り組みを充実させるとともに住民福祉の増進に誠心誠意尽くしていきたい」と述べた。市政功労者や善行者表彰も行われ、来賓では仁坂吉伸知事、二階俊博代議士、県市長会会長の田岡実千年新宮市長が祝辞。アトラクションでは大阪交響楽団がワーグナーの歌劇「ローエングリン」の曲を演奏。地元の小学生も「あすという日が」をステージで合唱した。最後に特産の梅ジュースで、未来の発展に向けて乾杯した。今後は記念事業として、10年後の自分や家族ら大切な人にに手紙を送る「たなべ未来レター~10年後に伝えたいメッセージ~」、全日本ボレーボール男子代表前監督の植田辰哉氏による「少年少女バレーボール教室」(5月9日)、プロ野球名球会メンバーによる地元少年野球チームへの野球教室「名球会ベースボールフェスティバル」(6月28日)などを行っていく。
 田辺市は平成17年5月1日に田辺市、龍神村、中辺路町、大塔村、本宮町の1市2町2村の合併で誕生した。