在日外国人や海外支援などを行っていた日高地方有志の元NPOラックでネパール訪問団の団長を務めていた桃木範子さん(71)=御坊市塩屋町北塩屋=が、去る25日のネパールでの大地震被害を受けて、急きょ民間レベルでの支援に乗り出す。連絡がつかない現地の知人や支援した学校の生徒の安否が心配される中、衣類や食料を届ける予定で、同行してくれる賛同者も探している。
 NPOラックは長年活動を続けて今月9日、発展的に解散したが、桃木さんはネパールへの支援活動を継続していこうと、自身が代表となり、ラックの古山隆生元代表を相談役に迎えて「ネパール友の会」を発足。今後、メンバー集めやNPO申請も進めていき、例年通り12月に現地に支援物資を届ける予定だった。ところが、ネパールで大地震が発生して、多くの死者、行方不明者が出たことで、「貧しい村の人々に支援を続けてようやく少し光が見えてきたと思っていましたので、大きなショックです。何とか現地の皆さんに立ち上がってほしいです」などと、とにかく少しでも早く支援物資を届けることにした。ただ、被災を受けて現地の空港が閉鎖されており、復旧のめどが立っていないため、復旧されしだい現地入りする。支援物資は、ことし12月に届ける予定で集めていた衣類があり、自腹でラーメンなどの食料も運ぶ。こういった取り組みに賛同者も募集中。飛行機で荷物を運ぶ場合、1人40㌔までという制限があるため、多くの物資を運ぶためにも同行してくれる人が必要だという。連絡は℡090―5461―9292。
 桃木さんによると、現地カトマンズで日本食堂を経営している知人のラァジャンさんとは電話連絡がつき、家族は無事だが、周辺地域の建物などは相当な被害を受けている。また、現地旅行会社勤務の米田朝子さんとも連絡が取れたが、「ヘタウザの子が出勤してこず心配」と話していた。このほか、5、6人の知人に電話やメールをしたが、連絡が取れず、これまで支援した学校もどういった状況になっているのか分からないという。