中国駐日大使館(東京都)の韓志強公使が26日に和歌山県を初訪問し、自民党総務会長の二階俊博代議士と懇談したほか、日高地方などの名所も巡った。
 懇談は日高川町鐘巻の「あんちん」別館で昼食を兼ねて行われ、二階氏は広川町の稲むらの火にちなみ「津波防災の日」となっている11月5日を、「世界津波防災の日」にして国際的に防災で連携するため推進していることを説明。「ことし9月の国連の場で決議するため、関係国に共同提案国になってもらえるよう話を持ちかけている。中国、韓国はすでに協力を約束してくれた。インドネシアも提案に乗ってくれた。これらを含め、いま7カ国が約束してくれているが、最終的に20カ国ぐらいでやっていきたい。防災で協力することは政治で争うような話ではない」とし、「韓公使が国にご栄転される場合は、率先して推進してほしい」と要望。韓公使は「国際的な枠組みで防災を進めることは私も積極的に対応したい」と協力を約束した。また、二階氏は5月27日から3000人規模で中国を訪問する話にも触れ、「人民大会堂では、日本の餅つきを披露しようと思っている。ついた餅をどこへ持っていったらいいのか、韓公使に考えておいてほしい」と要請していた。
 韓公使は、この日稲むらの火の館や道成寺を巡り、印南町のミニトマト収穫体験、本宮大社参拝などを行った。翌日は高野山などを訪れ、東京へ戻った。