公共工事請負業者の採算が厳しく、下請業者へのしわ寄せなどが懸念される状況が続くなか、県は5月15日以降に入札公告を行う予定価格1億円(税抜き)以上の工事について、低入札価格調査を強化する。応札額が調査基準価格を下回った場合、審査対象となる4項目の費用の設定率のうち、直接工事費を現行の75%から95%に引き上げ。これにより、全体の予定価格に対する特別重点調査基準額の割合は、現行の約69%から約82%に上がる。
公共工事の品質確保と建設業担い手の中長期的な育成・確保を図るため、県は以前から予定価格1億円以上の工事については、調査基準価格(事後公表)を設定。応札額が調査基準価格を下回った場合、県が積算する工事価格の基となる直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費の4項目のうち、1つでも県の設定率を下回るとより厳しい基準で調査する特別重点調査の対象となる。
現在の4項目の設定率は、直接工事費が75%、共通仮設費が70%、現場管理費が70%、一般管理費が30%。今回はこのうち直接工事費のみ設定率を95%に引き上げ、特別重点調査となる予定価格に対する全体の割合は約69%から82%に上がる。
現在、調査基準額の約88%から約69%までは通常の低入札価格調査の範囲で、今回の直接工事費設定率の改定に伴い、この範囲が「約88~82%」まで狭くなる。特別重点調査基準価格を下回った場合、直接工事費等が過去の実績に基づいて妥当なものであるとの積算根拠を示すことが求められるなど、通常の低入札価格調査に加えてより厳しい審査が行われる。
仁坂吉伸知事は「以前には低入札価格調査の際、業者が『できるできる』というのでやってもらったら、その業者がすごい赤字を出して、あとで県が文句をいわれたというケースも少なくなかった。下請業者にもきちんとお金を払ってもらわなければいけないし、今回は『無理やり工事を落札するために、過剰な低入札をする必要はない』というメッセージをより強く出すために制度を改めた」と話している。


