日高町方杭、町営温泉館「海の里 みちしおの湯」の平成26年度入館者数が前年度比1万1694人(21.7%)の大幅減となったことが、町のまとめで分かった。26年度入館者数はレジオネラ菌による長期休業、付近道路の全面通行止め、夏場の天候不順などが相次いだ影響で初めて5万人を割り込み、ピーク時の半分以下の4万2123人と伸びなかった。
 26年度の滑り出しは前年度比で4月が21人増、5月が348人増とまずまずだったが、6月20日に人の呼吸器に入ると肺炎などを発症する恐れがあるレジオネラ菌が規定値以上に見つかったことが発覚。同日から7月8日まで19日間休業を余儀なくされた。書き入れ時の夏場は8月9、10の両日に台風接近で臨時休館となり、8月27日から11月20日までの86日間は温泉館へのメーンルートとなる小浦峠の県道が土砂崩れのため全面通行止め。さらに施設内では年末に業者が退去し、食堂が年明け1月2日から閉鎖となった。6月以降の月別入館者数はいずれも前年度比マイナスで、とくに7月は2024人、8月は3163人と大幅に落ち込んだ。
 町営温泉館は平成12年6月にオープン。入館者は当初10万人を超えていたが、3年目から右肩下がりになり、22年度から25年度までの4年間はいずれも5万人台をキープしていた。
 町ではレジオネラ菌で2200人、道路通行制限で2600人、夏場の天候不順で4700人、食堂休業で900人の減となったと前年度実績を基に試算。レジオネラ菌、道路通行制限、天候不順などの思わぬ事態がなければ、本年度は5万5000人程度の入館者を見込めると予想している。
 年明けから閉鎖中の食堂は、現在新業者を募集中。町担当課では「6月には食堂も再オープンできる見通しです。これから気候もよくなりますので、ぜひご利用ください」とPRしている。