御坊市が平成26年度から65歳以上を対象にしたシルバー交通大学を開校している。高齢者の交通事故が多発している中、年間を通して夜間照射実験やヒヤリハットマップ作成などを行っている。初年度は御坊地区を対象にし、27年度は湯川地区となっているが、申し込みが少ないようで、積極的な参加を期待したい。
 高齢者の交通事故を減らすには「思いやり」が必要だとよく言われる。例えば道路を横断しようとしているお年寄りがいた時、ドライバーはイライラせず、待ってあげる余裕がほしい。もちろん、高齢者自身も道路を横断する場合は、自分の身体能力をしっかり把握して、よほど注意すべきなのは言うまでもない。
 高齢者うんぬんに限らず、車の運転にはその思いやりが大切だが、どうしてもイラッとする状況がある。それは追い越し禁止車線が続く道路をかなりゆっくり走る車。追い越し禁止なので抜こうに抜けず、ノロノロ運転でずっと走らされる羽目になり、後ろをみれば金魚のフンのように長い行列。だからといってここで交通ルールを破って無茶な追い越しをせず、ぐっとこらえて我慢すべきなのである。
 以前、免許更新の講習で聞いたが、法定速度を超えるスピードは当然違反だが、法定速度よりあまりに遅いスピードで走るのもスムーズな交通の流れという点から好ましくない。それでもドライバーの中にはスピードをあまり出せない人もいるだろうから、その辺は理解してあげよう。ただ、一つ言いたい。そんな遅いドライバーは路肩に寄るなどして道を譲るべき。それもまた思いやりの運転だ。みんながみんな思いやりを持って交通事故を減らそう。 (吉)