今月17日午後7時からフジテレビ系で放映される「逮捕の瞬間!密着24時」に、県警交通機動隊が取り上げられ、日高町荊木出身で同隊の白バイ隊員、中津昌弥巡査長(29)=和歌山市在住=らの活動が紹介される。中津巡査長は昨年10月の全国白バイ安全運転競技大会で県警の過去最高順位を更新するなど全国屈指のライダー。テレビでは、県警初の取り組みとなる空陸一体の交通取り締まりの様子などが放映される。
 密着24時では、交通機動隊員が搭乗する航空隊のヘリコプターが上空から違反車両を見つけ、地上で待機する白バイや覆面パトカーに無線指示を出し、効果的に取り締まりを行う様子や、夜間の暴走族取り締まりを行う通称「黒豹」との合同訓練などが放映される予定。中津巡査長は白バイ隊のメンバーの一員として映像が流れることになっている。
 中津巡査長は、日高高校で野球部に所属し、3番中堅手として活躍した。大阪体育大学3年のとき、バイクを運転中に車と衝突して入院した経験から「事故がなくなるよう、将来は警察官になりたい」と決意した。平成20年4月に警察官に採用され、同年10月から湯浅署に配属。3年半後の24年4月、憧れの白バイ隊員となった。白バイ隊員になるための専科入校中から運転技術の評価は高く、入隊と同時に隊員の1割しかなれない特別訓練生(特練生)に抜擢。災害時にはモトクロスで現場に入り、被害状況を確認する広域緊急援助隊員4人のうちの1人に選ばれた。特練生になったことで、取り締まりだけでなく全国白バイ大会へ向けた練習にも励み、昨年10月に茨城県で開催された大会に初出場。同大会は白バイの「スラローム」「バランス」、オフロードの「トライアル」「モトクロス」の4種目あり、2人1組となってすべての合計得点で順位を競う。出場したのは団体2部(34府県と皇宮警察)で、警察学校初任科当時の同期生とペアを組んで臨み、これまでの県警の最高順位10位を17年ぶりに上回る9位となった。中津巡査長は「運転と取り締まりの技術をもっと高め、事故を1件でも減らせるように頑張りたい」と張り切る。県警交通機動隊の楠山隆隊長(55)は「入隊当初から特別な才能を持っており、昨年の全国大会では期待通りの成績を収めてくれた。隊のエース的存在で、ますますの活躍に期待している」と話している。