印南町印南原の電子部品製造業「中紀精機㈱」(林俊男代表取締役社長)は13日、新工場「稲原工場焼成棟」建設に向けた起工式を行い、町や県、同社関係者ら約30人が出席し、7月の無事完成を祈願した。
 林社長はじめ日裏勝己印南町長、花田健吉県議会議員、岡本敏秀日高振興局長のほか、同社親会社の太陽誘電㈱(本社=東京)や施工業者関係者が出席。盛り砂に鋤(すき)を入れる「穿初(うがちぞめ)の儀」などで、工事の完成を祈った。
 神事のあと林社長が「平成元年の稲原工場竣工以来27年ぶりの工場建設となりますが、我々『ものづくり』に携わる者にとって工場建設は大きな喜び。我々が目指す世界ナンバー1の商品づくりをこの工場で実現し、事業の発展と地域社会への貢献を果たしたい」とあいさつ。日裏町長は「人口減少や雇用対策など地方自治体がさまざまな課題を抱える中、工場増設は印南町にとっても大変明るい未来になると期待しています」と祝辞を寄せた。
 同社の製品「インダクタ」の生産拡大に向けた増設。インダクタはスマートフォンやタブレットパソコン、デジタルカメラ、液晶テレビなどに使われており、あらゆる製品、また日本を含む世界中でニーズが高まっている。