みなべ町合併10周年記念イベント「やにこいフェスタ~We♥Minabe~」(町商工会、南道商店会、新町商店会主催)が23日に保健福祉センター周辺で催され、町内外から約1万2500人が訪れて楽しんだ。地元産品を生かした食品の模擬店、ウミガメとの触れ合い、梅酒コレクション、地元食材の料理コンテスト「みなべん」などでみなべの魅力をアピールし、新町誕生10周年を祝った。
 当初は10月5日の予定だったが、台風接近の影響でこの日に延期となった。開会に当たって小谷芳正町長が「地域が頑張ればそれが県や国に広がっていく。今後10年は防災に力を置いて行政を進めていきたい。無事に10周年を迎えられたことは住民の皆さんのおかげ」、商工会の植田英明会長は「オールみなべが集まった。合併して旧南部町と旧南部川村が1つになったことが、このにぎわいにつながっている。みなべ町の良さを持って帰ってもらいたい」とあいさつ。西山孝三実行委員長が「みなべを満喫して帰って下さい」と開会宣言し、幕を開けた。
 会場では備長炭で焼いたイワシやサンマが無料で振る舞われ、石釜で焼いたピザも無料サービス。串本海中公園の協力でウミガメとの触れ合いコーナーもあり、来場者が甲羅を手で触ったりして楽しんだ。食品の模擬店では、ご当地バーガーの祭典でグランプリを獲得した「紀州梅バーガー」や地元の女性らが調理したサバ寿司、焼き鳥、フランクフルトなどがずらりと並んだ。県内各商工会の協力で各地の特産品も出展され、盛況となっていた。展示コーナーでは町の今昔写真展が行われ、現在と過去の風景の違いを写真で紹介。昔の様子に思いを馳せながらじっくりと観賞する住民の姿もみられた。舞台コーナーではみなべ町ジュニアバンドの演奏、少林寺拳法の演武などが繰り広げられ、締めくくりは梅&菓子まき。宙を舞う袋入りの梅干しや菓子の奪い合いを楽しんでいた。上富田町から家族で訪れた嶝陽菜ちゃん(6)は「食べ物がとてもおいしかったし、舞台の発表も楽しかった」と笑顔で話していた。