日高川町のアマチュアフォークバンドグループ・姫風が15日、小熊の農改センターで結成15周年記念コンサート「かぐや姫を愛して」を開いた。『おもかげ色の空』『なごり雪』『満天の星』などかぐや姫と風の楽曲を次々と演奏。中高年を中心とした観客は、懐かしのメロディーに聴き入り、曲とともに駆け抜けた若かりし日々に思いを馳せているようだった。
 姫風は、美山地区の男女5人グループ。初期メンバーは3人(1人は2年後に加入)で、かぐや姫の楽曲を演奏したいとの思いから結成。バンド名はかぐや姫と風から取った。初期メンバーの3人は、いずれもギター(ベースを含む)を手にボーカルというかぐや姫のスタイルを継承。南こうせつ、伊勢正三、山田パンダの担当が決まっており、本物がリードボーカルを務めた曲のみ、それぞれがリードボーカルとして歌声を響かせる。その担当を変えたことはただの一度もなく、それぞれがメンバー3人になり切り、町内のイベントなどで15年間うたい続けている。
 40代前半の筆者には、かぐや姫の曲はややなじみが薄かった。代表曲の『神田川』、他のアーティストの楽曲でも知られる『なごり雪』や『22歳の別れ』など数曲だけしか知らないはずが、おととし日高川交流センターで開かれた南こうせつのコンサートでは、ほとんどすべての曲を知っていた。さまざまな場所で姫風がうたっていたのを聴いていたからだ。ハードで乗りのいい曲もいいが、スローテンポなかぐや姫のメロディーは心に快く響く。これからも20年、30年とうたい、催しに花を添えるとともに、聴く人に懐かしく、心が和むひとときを与え続けていってほしい。    (昌)