中学生・高校生による科学研究の成果をたたえる「第58回日本学生科学賞」の県審査(読売新聞社主催)で、日高高校生物部の「和歌山県日高平野における鳥類調査(1)鳥類減少の謎を探る」が最高の知事賞を受賞。11月15、16日に東京で行われる中央審査に出品する。
 メンバーは部長の酒井光希君(2年)、古川真大君(1年)、梶本明宏君(1年)の3人。日高高校生物部では1966年以降約50年間、和田不毛、煙樹ヶ浜、日高川河口、野口橋の4カ所で月1回の鳥類調査を実施。3人は、引き続き調査を続けるとともに1979年から2013年までのデータを整理し、個体数の増減などを考察。結果、ほとんどの個体数が減っていることが分かったが、中でも増減が激しいスズメに着目。和田不毛では1991年には2000羽以上いたが、現在は500羽以下まで減少している。スズメの減少は全国的にもあり、一般的に原因と考えられている▽耕地面積の減少▽コンバインの普及によるもみ不足▽日本家屋減少による営巣場所の減少▽カラスの増加――の4つを検証。耕作面積については過去と現在の航空写真を比較してあまり減っていないことを確認し、コンバインについては普及以前からスズメの減少が始まっていたこと、営巣についても電柱に多くの巣があることを確認。一方でカラスは増加傾向にあることから、和田不毛でのスズメの減少は、一般的な要因の中ではカラスによる影響が大きいと指摘。ただスズメの減少幅の大きさなどから「原因はカラスの増加のみではなさそうである」とし「今後の課題として周辺の住宅や防鳥ネットなども調査し、カラス以外の原因を調べていきたい」とまとめた。
 3人は従来の鳥類を数える調査に加えて電柱での営巣の有無なども調べ、また過去の膨大なデータをコンピュータに入力するなどして研究を進めてきた。受賞に際し「とてもうれしいです。これまでデータを蓄積していただいた先輩方のおかげだと思っています」と話している。
 このほか、中央出品は逃したが同校附属中学校5期生有志が「簡易カイロに関する研究 発熱に影響を与える条件について」で読売新聞社賞を受賞。メンバーは次の皆さん。
 濱田真衣子、安田一輝、岸井志織、硲間千央、下畑伊織、辻明希(以上附属中3年)