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 来年9、10月の紀の国わかやま国体に向けて「来訪者を花でおもてなし」をテーマに御坊市が募集したフラワーアートデザインの審査会があり、29日に採択2作品が発表された。日高川町和佐、山本志穂さん(29)と御坊市藤田町藤井、野村実里さん(29)の合同作品「スタロボきいちゃん」と名田町上野、岡野博美さん(64)の「歴史とロマンと〝希望〟あふれるまち」。今後、デザインの具体化に向けて協議していき、国体期間中に市内競技会場で展示する。
 フラワーアートはさまざまな花を使って絵のように表現する方法。今回採択された「スタロボ...」は、国体マスコットの「きいちゃん」が御坊特産の癒やしの花に囲まれて、国体の選手に手を振って応援している様子を表現。考案者の2人は「タイトルの『スタ』はスターチス、『ロボ』は毎年地元でロボットフェスティバルが開催される町であることから組み合わせました」と話している。一方、「歴史とロマン...」は、御坊のシンボルとも言える日高別院の大イチョウや紀州鉄道のほか、きいちゃんや虹も描いている。岡野さんは「虹のトンネルは、いまと昔、そしてこれからをつなぐ懸け橋で輝かしい未来へ一直線に突き進むイメージを全体で表現しました」と説明している。審査会では考案者のプレゼンテーションも行われ、いずれも地元特産のスターチスやコギクなどを生かした作品で、御坊らしさをアピールできるところが評価された。
 表彰式や賞品の贈呈はなし。フラワーアートのアイデアは決まったが、実際にどれだけの花が必要なのか、いつごろから製作に取りかかればよいのかなどは手探りの状態で、今後、考案者とともに担当課が検討していく。作品の大きさは縦1・2㍍、横3・6㍍を予定。展示する市内競技会場は、バレーボールが行われる市立体育館と軟式野球の御坊総合運動公園内市民球場となっている。
 今回、市民のアイデアを基に行政がいっしょになってまちづくりを進めていく市民提案協働事業の一環で初の試み。