17日まで名古屋市の中日劇場で開演されている舞台「だいこん」に出演中の俳優、新藤栄作さんは日高川町寒川の出身。舞台は江戸下町の人情物語で、新藤さんは町の火消し役を演じている。初日となった4日には寒川地区の住民ら町民35人が観劇。新藤さんが登場の場面では大きな拍手が送られ、終演後は舞台で記念撮影。新藤さんは、故郷からの応援団に「生まれ故郷の方々と久しぶりにお会いでき、とても懐かしい思いでいっぱいです」と大感激していたそうだ。
 筆者も新藤さんとは何回か顔を合わせたことがあり、取材したり話したことはないが、とっても気さくな人柄という印象。新藤さんは毎年、紀の国美山マラソン大会に参加し、一般ランナーとともに楽しそうに息を弾ませ、会場では地元住民らとの会話に花。閉会式では、入賞者への景品贈呈の際にジョークで会場を楽しませ、そんな姿にいつも心が温かくなる。筆者がカメラを向けると、走っているときには手を振ってくれ、会場では笑顔で対応してくれる。舞台初日には終了後に、劇場が入っているビルで新藤さんは法被姿となって名古屋市民に町の特産品が当たるくじを勧めたり、観光パンフレットを手渡したりするなど日高川町を熱烈にPRしたそうだ。
 そんな気さくで、郷土愛いっぱいの新藤さん。昭和59年にNHK朝の連続テレビ小説「心はいつもラムネ色」で主役デビュー。以来、テレビドラマや映画、舞台などで幅広く活躍しておられ、筆者もテレビドラマで拝見することがある。数年前からマラソン大会が休止となり、会える機会が少なくなったことは町民ともども寂しい限りだが、これからも美山が生んだ俳優の活躍を心から願い、応援していきたい。    (昌)