第96回全国高校野球選手権和歌山大会は12日目の23日、準々決勝2試合があり、第2試合の紀央館はシードの田辺を接戦の末に退け、31年ぶり4回目のベスト4入りを決めた。同点の9回、山﨑が殊勲の適時二塁打を放ち、息詰まる投手戦にケリ。先発・廣野は7安打2点に田辺打線を封じた。大会は24日の休養日を挟んで25日に準決勝2試合が行われ、紀央館は第2試合(午後0時半~)で智弁和歌山とぶつかる。
 紀央館は4回無死から中前打の相台をバントで二進させると、嶋津の二塁内野安打が一塁悪送球も誘い、相台が一気に生還。すぐに試合を振り出しに戻した。終盤の7回は敵失と死球などで1死一、二塁と攻め、村中が左越えへ会心の適時二塁打。再び追いつかれても9回、三井田の四球と西川の犠打で二死二塁と好機をつくり、続く山﨑が豪快に左越えへ二塁打を放って決勝点を奪った。
 守備では3回、振り逃げ、ボーク、スクイズを含む2つの犠打と無安打で先制点を許し、5回にはけん制悪送球などでピンチを広げる場面があったが、8回を除いて毎回走者を背負う苦しい展開の中、踏ん張った。廣野は7回二死から相手の主砲に同点の本塁打を浴びたものの最後まで粘り強くマウンドを守り、9回裏は内野安打と悪送球で1死二塁とされるも後続に決定打を与えなかった。