体験型観光や移住者定住施策などで地域振興を図っている日高川町のゆめ倶楽部21。和大教授の調査によると、取り組みが県内へ及ぼす経済波及効果は、年間約2億円。日高川町内では約9000万円。数字でみるとものすごい額。何度も取材しているが、地域経済に大きく貢献している活動に頭が下がる。
ゆめ倶楽部は、平成14年度に発足。現在では年間約3000人も体験型観光に参加し、Iターン者も19年度以降だけで約130人を受け入れている。取り組みは体験から交流、交流から定住をテーマとし、体験参加者が田舎の良さにふれることで、移住につなげていく。Iターン者は、充実した田舎ライフを送り、ゆめ倶楽部メンバーもIターン者や体験参加者との交流を通して、いきいきとしている。
そんなゆめ倶楽部だが、課題もある。宿泊施設のキャパが小さく、受け入れに限界があることだ。公共施設もあるが、100人規模となると対応できず、これまでも日高川町で体験だけして、宿泊は白浜というパターンが何度かあった。和大教授は「経済効果の1億1000万円は周辺市町が恩恵を受けている。食事、宿泊、買い物といった経済循環が町内でできるようになれば町内にお金が落ちる」とアドバイス。周辺市町も含めて生活圏なので何もかも町内というのは無理だが、体験参加者の宿泊を町内にとどめるだけでも、食事、みやげ物の買い物など含めて町内への経済効果はアップする。その切り札は、田舎の魅力が詰まった農家民泊。現在、民泊農家は約20軒あるが、あと20軒、せめて10軒増えれば、100人以上の大規模な修学旅行、教育旅行まで対応できる。ゆめ倶楽部のさらなる飛躍と地域経済の活性化へは民泊施設がかぎを握ると思う。 (昌)

