4月からみなべ町の高城中学校と統合する清川中学校で23日、閉校式(町主催)が行われ、67年間の歴史に幕を下ろした。小谷芳正町長は式辞で「これまでの教育理念や精神、足跡は皆の心に残る」と語り、卒業生は「清川中学校ありがとう、そしてさようなら」と感謝の気持ちで別れを惜しんだ。式終了後には、実行委員会主催で「想い出を語るつどい」も催された。新高城中学校の開校式は4月6日に行われる。
 閉校式には生徒や卒業生、教育関係者ら約120人が出席。小谷町長は「昭和22年の開校以来、特色ある学校づくりに取り組んできた本校は、深い思い出を残し静かに閉校する。これまでの歴史は心に残り、いつまでも語り続けられる」と式辞し、小谷眞千子教育委員長も「伝統と歴史は新たな高城中学校に引き継がれる」と述べた。来賓の坂本登県議、地元名之内区の西村修次区長、平善之保護者会長らは「地域住民が今後も盛り上げていくことが大切」など話した。生徒代表として、生徒会長の山本琢斗君は平和学習の取り組みや縦割り班での活動などこれまでを振り返りながら「生徒数が少なく、学年の枠を超えて遊んだ。思い出は後から後から浮かんでくる」と述べた。宇和孝仁校長は「物事を一生懸命に行う生徒ばかりで、私たちの誇り。清川中学校は永遠に生き続け、語り継がれる。1・2年生の皆さんには新たな力となり、新高城中学校の歴史を築いてもらいたい」と言葉を詰まらせながら語った。
 壇上に飾られていた校旗が山﨑伊知郎君(新3年)と榎本杏香さん(同)の2人の手で取り外され、小谷町長に返納。同校は廃校となった。