都会からのIターン移住先として人気が高い美浜町三尾で29、30の両日、地元を中心に国内外の作家と仲間が集まるアートイベントが開かれる。会場は昨年末、泉南市から引っ越してきたイラストレーター、えんどうひとみさん(53)の海が見えるアトリエビアンコ。参加者の作品の展示、販売ほか、えんどうさんの絵本イラスト原画展などがあり、大賀ハスの池づくりも行われる。
大阪出身のえんどうさんは昭和57年、フリーのイラストレーターとなり、平成13、14、21年にはイタリアボローニャ国際絵本原画展入選。これまで大阪、兵庫を中心に個展、他の作家との交流展、イベントを開催し、4年前からはライフワークとして、大人のための絵本づくりを始めた。
 創作活動の一環で世界を旅しながら、子どものころから好きだった海への思いが高まり、数年前から和歌山県内沿岸部を回って「海の見えるアトリエ」候補地を探した。結果、目の前に太平洋の水平線が広がる三尾の逢母磯バス停東側の景色が気に入り、土地を買い、昨年12月に念願の自宅兼アトリエが完成した。
 今回のイベントは、えんどうさんと同じ三尾に住む四宮トモ子さん(さをり工房彩織)、種池俊朗さん(ライダーハウス・カフェZs House)、平田民子さん(トールペインティング)、石川恵さん(ビーズデザイナー)らが中心となり、県内外と海外からもアート仲間、友人らが集まって、えんどうさんのアトリエ披露を兼ねて開催。各作家の作品展示・販売、えんどうさんの絵本イラスト原画展や日高地方の海を題材にした絵本のラフスケッチ展示などのほか、大賀ハス愛好家の医学博士監修によるハス池づくりも行われる。