ことしの冬は、関東甲信越地方などで記録的な大雪が降り、交通などに大きな被害も出ている。去る14日には和歌山県でも大雪が降った。筆者が住んでいる由良町も例外でなく、朝窓を開けると一面銀世界。10㌢程度の雪が積もっており、約30年暮らしているが、こういった大雪は初めてだ。あまりの積雪に驚かされたが、御坊に行く用事があったので、車を出そうとしたが、まずフロントガラスの雪が問題。ワイパーを動かしてもびくともしないので、手で除けて出発。家を出るとすぐに急な下り坂があるが、坂に入ったとたん視界が真っ暗に。車の屋根の雪が滑り落ちてフロントガラス一面を覆ってしまったのだ。その後、手で除けたり水をかけたりしたが、雪は思いのほか重く硬かったので時間がかかった。道路に出ても雪は積もっており、他の車同様わだちに沿ってゆっくり走ったが、国道の車が全く進まなかったので、御坊に行くのはあきらめた。あとで聞いた話では由良~御坊に5時間かかったという。
 道中、雪を屋根に乗せて走る車も少なくなく、大事故などにつながらないか心配だった。また道路が滑りやすい上に、動けなくなった車を降りた人が車道を歩いているなど、何かと危険が多かった。全国的にはマフラーに雪が詰まったままエンジンをかけて、一酸化炭素中毒で死亡したとみられる事故も起こっている。
 雪国の人から見ればこの程度の雪はたいしたことはないだろうが、慣れない地域では思わぬ大事故につながることもある。次に大雪が降るのはいつになるかわからないが、車の屋根の雪を落としたり、ブレーキに気をつけるなど、基本的なことは抑えておきたい。  (城)