JA紀州中央(芝光洋組合長)は15日、新しく購入した農機具を組合員に届ける新春恒例の「初荷出発式」を行った。販売額は目標の4100万円を大きく上回り(金額非公開)、同JAが合併して以来16年連続で達成。地方ではまだアベノミクス効果が薄く厳しい経済状況の中も、組合員の高い生産意欲と同JAのフットワークの軽さを見せ付けた。芝組合長も直接出向き、生産力アップへ激励した。
 販売台数が最も多かったのは乾燥機の7台で、次いでトラクター6台、コンバインと田植え機5台ずつなど大型農機が好調だった。
 出発式は本所駐車場で行われ、真新しい農機を積んだトラックがずらりと並ぶ前にハッピ姿の職員が整列。芝組合長は「皆さんが日ごろから地域密着でアフターサービスを行っているおかげで、ことしも目標を達成することができた」と職員をねぎらい、「農機の安全を高め、組合員の信頼に一層応えられるよう頑張ろう」と激励した。村井善治専務の発声でジュースで乾杯し、購入者の元へ一斉に出発した。
 新しい田植え機を購入した日高川町和佐、玉置巧さん(62)宅には芝組合長が訪問。記念品を手渡し、「これからもたくさん、おいしい米を作ってください」と期待を込めた。15年ほど前に中古で購入して老朽化したため買い替えた玉置さんは、田んぼ約6反で毎年栽培している。これまでと同じ4畳植えだが、小回りが利いて肥料もやれるなど性能がアップした新品に「使い勝手がよさそう。労力が少し楽になるし、これからもしっかり作っていきたい」とますます意欲を見せていた。