師走の事件事故抑止へ向けてパトロール態勢を強化する県警の年末特別警戒が1日からスタートし、御坊署は2日午後、出発式を行った。署員30人のほか管内で活動する自主防犯組織や交通安全関係、警察を支援する団体の代表ら約20人も参加。警察と民間が一丸となって防犯活動を展開し、安全・安心のまちを守っていく決意を新たに、パトカーや白バイが勢いよく街頭監視に出発した。
 同署玄関前に「特別警戒」の腕章をつけた署員30人が整列。北塩屋と北野口の自主防犯パトロール隊、少年補導員、日高地方民警連絡協議会、御坊地区警察官友の会、交通安全協会のメンバーが見守る中、筧一郎署長が「治安のバロメーターである刑法犯発生件数は、昨年同時期に比べてわずかに減っているが、出店荒らしや部品盗、振り込め詐欺など依然として高い水準で発生している。交通事故も死者が前年より増加しており、厳しい状況で師走を迎えた」と一層の防犯意識の高揚を訴え、「年末は人、物、金の動きが活発になり、事件事故が増える。ボランティア団体と連携を強化し、地域が一丸となって取り締まりや啓発に取り組んでいこう」と協力を呼びかけた。松本浩長刑事課長が「これから街頭監視に出発します」と力を込め、号令を合図に一斉にパトカー等に乗車。同署幹部や参加者に見送られながら白バイ、パトカー、自主防犯隊の青色パトカーが管内の交差点等を中心に街頭巡視に飛び出していった。
 ことし1月から11月末現在の管内刑法犯発生件数は422件で、前年同期比4件減とほぼ横ばい。11月は車上荒らしなどの窃盗事件が増えている。交通事故の累計は233件で前年同期比61件減と大幅に減っているが、死者は5人で3人も増えている。同署では今後、金融機関パトロールや昼夜を問わず多目的検問、重大事故抑止へ違反の取り締まりを強化していく。