箏曲研究会、菊明会(菊瓔佐和子会長)の第11回定期演奏会は27日、市民文化会館大ホールで開かれた。
 「御坊の地に琴の音を」をモットーに活動する同会は、前身の菊明社から数えると66年、サークルとなってからは25年の歴史を持つ。定期演奏会は2年に1度、この時期に開いている。古曲「みだれ」で幕を開け、華やかな着物姿の会員は美しい音色で観客を魅了。世界的尺八奏者、田嶋直士さんを迎えての共演では明治期の大曲「楓の花」を演奏し、尺八のしっとりした音と琴の澄んだ音が見事なハーモニーを奏でた。田嶋さんが「島原の子守唄」「アメージング・グレース」を独奏、賛助出演の日高高校箏曲部が代表曲の「GRADATION 風の彩」を聴かせるなど充実したプログラムで、最後は出演の全会員と田嶋さんの共演で「春の海・21」。正月番組などでおなじみの曲が明るく編曲され、観客は華やかな音の世界を存分に楽しんでいた。