中学生硬式野球ボーイズリーグの第44回日本少年野球選手権大会県支部予選の準決勝と決勝が29日、紀三井寺球場で行われ、御坊ジュニアタイガースが見事初優勝。2007年の創部以来、初の全国大会(8月2日から大阪)出場切符を手にした。タイガースは3試合で失点1の投手力と堅守が光り、決勝では延長戦を制した。山﨑幸二代表は「努力を重ねた成果」とチーム一丸の勝利に喜んでいる。
 大砲や絶対的なエースが不在で前評判は高くなかったチームが、努力で栄冠をつかんだ。
 県予選は県内の13チームが参加し、6月22日に開幕。23日、29日の3日間にわたりトーナメントで争った。
 タイガースは2回戦から登場。初戦の和歌山西部ボーイズ戦は初回、7番梅本の適時打など5安打を浴びせて4得点して試合を優位に進め、3回にも1点追加。エース岡、2番手山本の見事な完封リレーで5―0で勝利した。最終日の準決勝は南紀ボーイズと対戦。初回、4番仲、5番羽佐の連続適時打で2点を先制。終盤にも着実に追加点を奪い、山本、巽、三原の継投で2試合連続ゼロ封。危なげなく6―0で撃破した。決勝は和歌山北ボーイズと激突。初回に先制されたタイガースは3回、3連続四球で無死満塁の好機に3番・門脇がセンターへきっちり犠飛を放ち同点。試合は7回が終わっても1―1のまま決着がつかず、延長戦に突入した。9回、敵失と犠打で1、3塁と攻め、7番梅本がスクイズを決めて勝ち越し。続く8番山本も中前へ弾き返す適時打で勝負あり。先発岡が得意の打たせて取る投球で7回を1失点、8回からは巽がぴしゃりと締め、3―1で勝利した。
 西畑卓也監督は「しっかり守ってリズムをつくり、少ないチャンスをものにすることができた。全国ではまず1勝を目指したい」と闘志満々。山﨑代表は「過去のタイガースの中でもチーム力は低いといわれてきただけに、選手たちはこの大会を目標にコツコツと練習を積んできた。まさにチームが一つになって努力で勝ち取った勝利。投手力が安定したことと、表彰式では常に全力疾走する姿を褒めていただいたように、一生懸命やってきた成果」と選手をたたえ、「全国では1戦1戦大事に戦って1勝でも多くできるように頑張る」と張り切っている。
 大会には日高マリナーズも出場したが、1回戦で岩出ボーイズに2―4で敗れた。タイガースのメンバーは次の皆さん。
 山﨑幸二(代表)、西畑卓也(監督)、酒田勝也(コーチ)、岡本貴好(マネジャー)、前田昂河、岡拓人、門脇悠起、羽佐奎亮、中井椋太、竹村仁、巽聡一朗、三原裕史、仲悠馬、梅本翔栄、山本勝生、富山翔輝、松本佳希、村岡怜旺、井元勘太、湯川晃生、岩見駿一、長井良樹、嶝晴城、富山翔和