サザンがこの夏、5年ぶりに活動を再開する。活動休止を繰り返し、メンバー同士の確執、脱退...解散の危機を乗り越え、デビュー以来、無期限の活動休止に入った5年前まで30年間、ヒットチャートを駆け抜けてきた。メンバーはもうすぐ還暦。もうこのままサザン復活はないかも...という思いもよぎったファンに、突然のうれしいニュースが届いた。
 70年代、サザンより4年早くデビューしたハードロックのヴァン・ヘイレンが15年ぶりに来日した。エドワード・ヴァン・ヘイレンは桑田佳祐と同じ58歳、今回の来日も昨年11月の予定が急病のために延期となったが、24日には大阪市中央体育館でデヴィッド・リー・ロスとともに『ジャンプ』などのヒット曲を披露した。
 日米のスーパーバンドはやはりライブがあってこそ。とはいえ、35年、40年という長いキャリアは当然、メンバーも寄る年波には勝てず、「スタンド~ アリーナ~」のシャウトも息切れしがち。オープニングから総立ちのファンも、内心は「いきなりかいな...」。ヴァン・ヘイレンの大阪公演に行った同級生のオッサンは、「最後まで立ちっぱなしで腰痛いわ」と照れ笑いだった。
 メンバーは味わいのある灰色、まさに「いぶし銀」の域のサザンとヴァン・ヘイレン。ファンは子どもと一緒にテレビでEXILEやAKBを見ても、まったく興味のないその映像は、網膜の奥に光が当たっても、そこから脳までの情報が十分に届かない。悲しいかな、HIROもAKIRAもさしこもまゆゆも、みんな同じ顔に見えてしまうのだ。
 40代、50代のサザンファンの皆さん。ライブに行くときは飛び跳ねてアキレス腱を切ったり、ぎっくり腰にならないよう、準備運動と水分補給をお忘れなく。(静)