県は新年度、 みなべ町清川と田辺市芳養地内にまたがる県道芳養清川線の面谷(おもだに)トンネル改修工事の測量設計を行う。 現状は幅員が3・8㍍と狭く車両の対向ができない状態で、 地元住民からも改良を望む声が上がっていた。 県では新しいトンネルを取り付ける計画で、 平成29年度ごろの完成を目指して進めていく方針。
 場所は清川地内の大川集会所近くから田辺方面へ約500㍍の地点。地元や田辺市龍神村の一部の住民が田辺市街への通勤や買い物などに利用する道路で、通行台数は比較的多いがトンネルの道幅が狭く、交通のネックとなっている。加えて延長は355㍍だが、トンネル内には待避所がないので、一方からの進入車両があると反対側の手前で待機しなければならない。車両の高さ制限もあり、2・8㍍以上の車は通れない。以前から改良を望む声はあったが、23年9月の台風12号の影響で幹線道路が損壊し同地区が孤立したこともあり、「道路の整備を進めてほしい」という声が高まっていた。
 こうした声を受け、県では2月の補正予算で4860万円、当初議会で4000万円の計8860万円を計上し、25年度から事業に取りかかる。計画では付近に新しいトンネルを設置し、交通のネックを解消する。幅員や延長などについては今後煮詰めていく。19日に清川公民館で開かれた県政報告会では、仁坂伸吉知事が「26年度から着工し、29年度ごろに完成させたい」と説明した。