内閣府は18日、南海トラフの巨大地震の被害想定(第2次報告)を公表した。死者・負傷者数や建物の全壊棟数が示された昨年8月の第1次報告に続き、今回はライフライン等の社会資本等被害と施設、生産などの経済的な被害が中心。近畿が最も大きく被災するケースでは、和歌山県の災害廃棄物は東日本大震災全被災地を上回る1700万トンと推計され、経済的な被害は9兆9000億円に上るとみられている。
 今回の被害想定は、4つの地方ごとに津波や地震動、季節、時間帯などの条件を組み合わせ、被害が大きくなる8つのケースで想定。都道府県別の被害想定のうち、近畿地方が大きく被災するケースをみると、和歌山県の被災直後の断水人口は全体の81%の約76万人。1週間後には51%の48万人、1カ月後には12%の12万人になる。停電軒数は地震直後が全体の90%の約74万軒、4日後には11%の約9万4000軒まで回復。避難者の数は地震1日後で約35万人(避難所22万人、避難所外12万人)、1週間後で約31万人(19万人、12万人)、1カ月後で約28万人(8万5000人、20万人)となり、平日の日中に起きた地震で自宅のあるゾーン外への外出者約18万人に占める帰宅困難者数は、最少で約5万7000人、最大で約6万3000人に上るとみられている。
 ほか、倒壊建物のがれきなどの災害廃棄物は全国で6番目に多い1700万㌧、津波堆積物は全国で3番目の約600万㌧。
 ライフラインなど社会資本以外の経済的な被害では、東海地方で被害が最大になるケースのみ推計されており、これによる全国の被害総額は220兆3000億円。このうち、和歌山県は施設や資産の被害で9兆9000億円となっている。
 今回の被害想定について県総合防災課は「災害廃棄物の量は、処理に相当な労力を要したおととし9月の台風12号豪雨で7万㌧だったし、東日本大震災全体でも1600万㌧程度という情報もある。今回の数字は、和歌山県だけで東日本大震災全体を超える量となっており、県や市町村で対応できない。大阪は4300万㌧と和歌山県よりもはるかに多く、他の自治体の支援を受けることも難しい。また、経済的な被害は近畿地方で被害が最大となるケースは推計されておらず、9兆9000億円という数字は和歌山県にとって最大の数字ではない」と話している。
 仁坂知事 約10兆円という数字に驚かず、まずは県民の命を守ることにハード、ソフト両面で最大限努力していく。