昨年12月10日から新しい診療管理棟の業務がスタートした国保日高総合病院 (東克彦院長) で24日、 同棟新築記念の講演会が開かれ、 県立医科大の板倉徹理事長(学長)が 「戦国武将の脳に学ぶ~医療組織人としての心得~」 と題して講演。 日高病院の医師や看護師、 職員のほか、 地域の開業医ら約150人が参加した。
 板倉理事長は県立医科大を卒業し、 同大脳神経外科教授、 付属病院長、 医学部長などを経て、 平成22年4月に学長・理事長に就任。 日本脳神経外科学会などの専門医として、 神経成長再生移植研究会の会長などを務め、 脳に関する著書も多い。
 今回は織田信長、 豊臣秀吉、 徳川家康など有名な戦国武将の死因や持病をまとめたカルテを示し、 「信長は戦国武将の中で最も残虐性が強い。 おそらく前頭前野の働きが悪かったと思うが、 一方で鉄鋼船建造や楽市楽座の開設など民衆、 商人のための独創性もみられる。 私たちが医療組織人として彼の脳に学ぶべきは、 大局観を持って組織の将来を考えることにあり、 毎日、 10分でもいいから、 日高病院の10年先のことを自分の脳で考え、 大局観を磨いてほしい」 と訴えた。
 また、 晩年は認知症を発症していたといわれる豊臣秀吉については、 リーダーとして最も必要な 「楽観的」 という資質を備え、 前頭葉や側頭葉が活発な 「他人の脳と共鳴できる脳を持っていた」 と指摘。 「私たちも患者の脳と共鳴できる脳を持つことが大事。 そのためには少し難しいが、 相手の瞳をしっかり見ることが必要。 パソコンの画面よりも、 患者の瞳の奥にその人の脳を見つめ、 それに共鳴できる脳をつくっていこう」 と呼びかけた。