さわやかな秋空が広がった3連休中日の7日、 日高地方は各地で秋祭りがにぎわいをみせた。 市内では須佐神社 (南塩屋) の森祭があり、 日高町では港町阿尾に伝わる伝統の奇祭クエ祭、 みなべ町では東・西両岩代八幡宮など。 日高川筋でも笑い (江川の丹生神社)、 紀道 (三百瀬の紀道神社)、 長子 (小釜本の長子八幡神社) の3つの祭りが水害を乗り越え2年ぶりに行われた。
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御輿と屋台が競り合い(森祭)
 森祭 午前中に南塩屋のお旅所で神事を行ったあと、 午後からは須佐神社の馬場でお渡り。 御輿や屋台、 四ツ太鼓を担いだ若衆が威勢よく練り歩き、 参道の階段前では見せ場とばかりに四ツ太鼓を高く担ぎ上げ、 「サイテクリョー」 を連発していた。 御輿と屋台2台が激しく競り合い、 境内ではのぼり差しもあり、 三反や五反が見事に差されると、 見物人から大きな拍手と歓声が起こっていた。
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クエ御輿を巡って激しくもみ合う(クエ祭)
 クエ祭 午前10時半ごろからお渡りが始まり、 神置きの当番衆宅から白鬚神社 (若田正孝宮司) までかわいい巫女姿の女の子らが優雅に奉納行列。 神社の鳥居周辺に到着すると、 メーンのクエ御輿の奪い合いがスタートし、 奇抜なメークや衣装の若衆が 「ソーリャ」 「ソリャコイ」 などと威勢のいいかけ声を響かせながら激しくもみ合った。 多くの見物人のほか、 アマチュアカメラマンらも迫力のシーンをレンズで追っていた。
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「世は楽じゃ~、家は楽じゃ~、笑え笑え~」 御輿を先導する鈴振り(笑い祭)
 笑い祭 山野、 和佐、 松瀬の順に鬼が出会って江川入り。 午前11時ごろには派手なメークと衣装でおなじみの人気者、 鈴振りが登場し、 お渡りがスタートした。 2年ぶりのことしも多くのアマチュアカメラマンが訪れ、 鈴振りが 「世は楽じゃ、 家は楽じゃ、 そりゃ笑えよ、 笑え~」 と枡持ちらとともに大笑いするたび、 シャッターチャンスを逃すまいと押すな押すなのもみ合い。 和佐の踊り獅子、 松瀬の竹馬、 山野の雀踊り、 江川の奴踊りや各組の四ツ太鼓、 獅子舞、 幟差しも見物人を楽しませた。