日高川町江川の梅干し製造業、 ㈱紀州農園 (東潤一郎代表) は、 県食品衛生管理認定制度最高レベルの 「HACCP (ハサップ) システム推進営業」 に認められた。 県内初の認定で、 継続的かつ組織的に衛生管理システムの検証、 改善に取り組んでいることが評価された。 7日に県庁で仁坂吉伸知事から同社に認定証が交付される。
 HACCPとは、食中毒菌の付着、増殖など調理・製造工程中の特に重要な部分を重点的に管理して、食品による健康被害の発生を防ぐ、科学的な衛生管理手法。県では、食品事業者の衛生管理水準の向上、高い安全性を確保した商品を供給することを目的に、この衛生管理手法に取り組む業者を評価する制度を平成16年9月に創設した。全6段階で、上から順にHACCPシステム推進営業(区分3)、同導入営業(同2)、一般的衛生管理プログラム推進営業(同1)、これらの基礎となる自主管理レベル3~1。
 安全・安心の商品を追求する紀州農園では、いち早くHACCPの考えを取り入れた衛生管理を実践。一般的な取り組みの区分1(平成17年)、HACCPの考えの取り組みの区分2(翌18年)とも県内第1号の認定となっている。区分3は区分2の取り組みを組織的に行い、各分野、各工程における衛生管理について科学的に証明、改良することが求められていることから、同社では東代表以下8人のチームによってHACCPの衛生管理を推進し、原料の受け入れから商品の出荷まで点検・作業の記録付けや確認を徹底。特に出荷前に行う金属の異物が残っていないか調べる金属探知を重点管理として取り組んでいる。岩田好文業務統括本部長兼工場長は「食の安全が言われている中、社では食品衛生管理について常にレベルアップをしたいという思いで取り組んでいます。認定は県を代表する産品ウメのブランド化にも貢献できると考えています。今後も一層衛生管理を推進、徹底していきたい」と話している。