美浜町の煙樹ケ浜で6日、 陸上自衛隊和歌山駐屯地の水際障害 (地雷) 訓練がスタートした。 計画が持ち上がった平成15年から9年、 反対運動が続くなかで地元漁協など関係者の理解を得てようやくの実現。 訓練の前には海岸で開始式が行われ、 福永信彦司令は地域住民、 関係者への感謝を述べ、 今回の訓練開始を機に地域との連携をより強化しながら訓練にまい進することを約束した。
開始式は駐屯地南の煙樹海岸潮騒かおる憩の広場前で行われ、 自衛隊関係からは防衛省近畿中部防衛局の田渕眞二局長、 陸上自衛隊中部方面隊の山中洋二防衛副長らが出席。 地元からは公務で不在の森下誠史町長代理の上田収司副町長、 地元漁協関係者らが招かれ、 総勢約50人が顔をそろえた。
和歌山駐屯地 (第304水際障害中隊) は昨年まで夏場だけ、 北海道まで行かなければ訓練ができなかったことを振り返り、 「この煙樹ケ浜で訓練ができることは、 年間を通して訓練錬度の向上が期待でき、 地域住民との調整に基づいて実施するうえで、 情報交流の機会が増え、 それに伴い災害対処体制も強化できる」 とし、 あらためて県、 美浜町、 御坊市、 漁協、 住民の理解と協力に感謝。 「今後は皆さまのお力添えを忘れず、 いかなる任務が与えられようとも、 完遂できるよう訓練にまい進したい。 また、 いままで以上に地域との連携を深め、 住民の皆さまに安心と安全を提供したい」 と述べ、 力強く防衛と防災の拠点としての決意を示した。
デモンストレーション訓練は2台の水陸両用水際地雷敷設車が海岸から海に入り、 沖合いで前の敷設車が模擬地雷を投下、 地雷原を構成したあと、 後続の敷設車が地雷を回収。 煙樹ケ浜の水際地雷訓練は週明けの9日に再開して7月分が終了し、 9月、 10月、 来年2月にも実施を予定している。