みなべいなみ農協(久保秀夫組合長)管内では今月初めから主力の南高梅の出荷が始まっているが、 序盤の出荷量は不作傾向が影響して前年比2~3割減となっている。その分、価格については高値で推移しており、 いまのところ、 2L秀品で前年同期比3~4割増で取引されている。 農家は「ことしは量が少ない。値段でカバーできれば」と話している。
 6日現在、 箱詰めの南高梅の出荷量は112㌧で、 前年同期比25%減。 昨年は5月末に接近した台風2号の影響で果実の落下被害などが発生したこともあり、 例年と比べると出荷量は少なかったが、 ことしはその前年同期をさらに下回るペース。 同JAでは 「当初からいわれていた不作傾向のほか、 5月に雨が少なかったため小玉傾向となっている」 と話している。
 半面、 価格は高値が続いており、 3日の市場との取引価格は2L秀品10㌔が8006円。 前年同期の5850円から37%増となっている。 特に果実の大半が赤く染まる希少な紅南高でみると、 昨年は5㌔で7350円だったのがことしは1万2600円と、 1・7倍にも跳ね上がっている。 農家では 「ことしは全体的に少ないが、 特に山間部で目立って少ない。 その分、 価格の高値維持を期待している」 と話している。 収穫のピークは今月中旬ごろ。