注目の市長選はきょう27日に投開票。 変革と若さの新人山本勝也氏(51)か、 経験と実績の現職柏木征夫氏(71)か、 16年ぶりの一騎打ちに有権者の審判が下る。 開票作業は午後7時半から始まり、8時に第1回発表。早ければ8時半の第2回で大勢が判明する。 投票率は有権者の低調ムードからみて50%台後半にとどまると予想されている。

柏木氏
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山本氏
 柏木氏はことし3月14日の議会で出馬表明。「安心、安全のまちづくりで防災対策などを進め、安定した行財政運営の堅持」を公約に掲げ、5期20年間の経験と実績をアピールしてきた。「現職強し」のムードが流れる中、柏木氏にとっては市民からどの程度信任され、半面多選や市政運営に対してどれくらいの批判があるかのバロメーターの戦いとなる。一方、山本氏は3月23日に名乗りを上げ、「御坊布武」を旗印に「夢のある御坊、夢がかなえられる御坊」を公約に掲げ、現職批判票や無関心・若者層の掘り起こしを狙ってきた。その訴えがどこまで浸透したのかがポイントとなる。
 今回の市長選は大きな争点がないことなどで有権者のムードは低調。早くから投票率の低迷が心配されている。過去の選挙をみると、平成21年8月、自民党から民主党への政権交代が起きた衆院選のときは全国的に選挙への関心が高まったこともあって、御坊市部の投票率も75・4%に押し上げられたが、そういった盛り上がりには到底及ばないとみられている。昨年4月の県議選市部の投票率54・8%を参考にすると、自民党現職の中村裕一氏と民主党新人の斎藤麻希氏の一騎打ちで、今回と似たような有権者の反応。ただ、首長を決める選挙であることや地元同士の戦いということで、比較すれば若干有権者の関心が高いとみられる。こういったことから投票率は50%台後半が予想される。ただ、潜行した読みきれない票で60%を超えたり、逆に天候や予想を超える低調ぶりで50%を割り込む可能性もありそう。
 投票は午前7時から午後6時まで市内30カ所で受け付ける。開票作業は午後7時半から市立体育館。8時に第1回発表で、以後30分ごと。選管では「第2回発表で90%以上の票が開いて大勢が判明すると思う。スムーズにいけばその段階で確定票が出るかもしれない」と話している。