日高川町松瀬、日高川漁業協同組合(大杉達組合長)は、アユの一夜干しの製造・販売をスタートした。漁協敷地内にある水産物加工処理施設「お魚工房日高川」で製造した日高川ならではのプレミアム商品で、歌手のマチャアキこと堺正章さんら芸能人も大絶賛するなど味わった人からは早くも大好評。日高川の特産品として人気を呼びそうだ。
 「お魚工房紀州」は、先月中旬から操業を開始。施設は日高川漁協をはじめ、県や町など関係団体をメンバーとした日高川地区産地協議会が建設。アマゴに続き、1カ月遅れて主力のアユの加工品の製造・販売もスタートした。材料は、組合内の種苗センターで養殖した高品質な友釣り用のオトリアユを最新鋭の機器で加工した商品で、皮はパリパリ、身はプリプリでご飯のおかずにも酒の肴にも最適。年間10万匹分の生産(アマゴは5万匹)を見込んでおり、漁協をはじめ、産品所やサービスエリアで土産品として販売するほか、旅館や民宿に食材として提供することにしている。
 販売初日となった21日には、近畿地方を舞台とするクラシックカー春の祭典「ラ・フェスタ・プリマヴェラ2012」で、通過ポイントになっている鐘巻の道成寺を訪れたドライバーらに商品をプレゼント。産地協議会のオリジナルキャラクター「一夜干し侍・あゆの助」が手渡した。堺さんは「うまい、本当にうまい」と舌鼓を打ち、「星3つ」と言いそうなほど大絶賛。レーサーの鈴木亜久里さんにも好評だったという。一般人からも「とてもおいしいので、お中元などでもきっと喜ばれる」と早くも人気となっている。
 商品の値段は特大2匹入り450円、中3匹入り650円、小5匹入り850円。5月1日に日本一早く解禁となるアユ漁とともに、日高川のアユはより一層、県内外で広まりそう。