歴史ある日本画団体、有秋会主催の第84回有秋会日本画展で、日高町の鈴蘭会(鈴木薫さん指導)に所属している澤越純子さん(76)=田辺市神子浜=、力津妙子さん(75)=日高町志賀=が奨励賞を受賞した。いずれも初めての受賞。今月8日から13日まで、大阪市天王寺区の大阪市立美術館で展示会が開かれる。

澤越さんの作品「はるかな尾瀬」
力津さんの作品「初夏の岸辺」

 有秋会は1941年、流派を超えた会として組織された歴史ある会。毎年秋に公募展を開催している。

 澤越さんは12年ほど前、力津さんは20年ほど前から鈴木さんの指導で日本画を始め、2人とも今回、有秋会展へは初めての出品で見事受賞となった。

 澤越さんの作品は「はるかな尾瀬」。30号(約65㌢×91㌢)の大きさで、「夏の思い出」の歌詞などで知られる景勝地・尾瀬を3年前に訪れた時の感動を絵にした。朝、山道を登って目の前に開けた景色を見て、霧のかかる山の色、空を映す水の色などに心を動かされた。目にした色を絵で再現するのには苦心したという。「歌で想像していたイメージ以上に素晴らしい景色をどう表現するか、頭を悩ませました。受賞の知らせにはただただ驚きました。とてもうれしく思います」。

 力津さんの作品は50号(91㌢×116㌢)の大作で「初夏の岸辺」。由良町吹井の港を、岸辺のネムノキの花を中心に描いた。花の柔らかさの表現に苦心しながら、淡いピンクで美しく仕上げた。対岸の家々や寺院など、細部まできちんと描くよう気を配ったという。「ネムノキの花が好きなので、きれいに描きたいと思って頑張りました。初出品で賞に入るとは思っておらず、驚きました。うれしいです」と喜んでいる。

 指導の鈴木さんは「2人とも画力があるので、以前から公募展に出品したらと勧めていました。いい結果を出してくれて、うれしく思います」と話している。