由良町と広川町を結ぶ国道42号(水越峠)の改良が、2026年度予算成立後に事業化されることになった。交通の難所として知られる区間で、両町の官民が約10年にわたり要望を続けてきただけに、地元にとってはようやくここまで来たかという思いが強い。
この道は両町を結ぶ中心的な道路で、観光や企業の物資輸送に欠かせない存在だが、実際に走ると坂道と急カーブが連続し、どうしてもスピードを落とさざるを得ない。連続雨量が240㍉を超えると通行止めになることもあり、安心して通れる道とは言い難い。
町民が大阪方面へ向かう際には多くが使用するルートでもある。カーブが続く上り下りはやはり負担が大きく、「もう少し何とかならないか」と感じたことのある人も多いのではないか。主要道路でありながら、時代に取り残されたような印象すら受ける。
かつては今より交通量も多く、道沿いにはレストランなどの店が並び、それなりのにぎわいがあった。ドライブの途中に立ち寄る楽しみもあったが、高速道路が南伸してからは交通量が減り、店は次々と姿を消し、いまでは単に疲れる道、という印象が強い。
そうした中、両町の官民が一体となった改良促進協議会が、国や関係機関への要望を積み重ねてきた。長年の働きかけが、今回の事業化という形でようやく動き出す。
現在は峠を抜けるのに10分ほどかかるが、改良が進めば大きく短縮される見通しだという。暮らしやすさはもちろん、観光や地域経済にも少なからず影響するはずだ。人口減少が続く中で、この道が新たな流れを呼び込むきっかけになるかもしれない。まずは一歩前進。次は完成を待ちたい。(城)

