ミラノ・コルティナ五輪が6日に開幕した。冬期五輪を最初に意識したのはいつだったか。72年の札幌五輪は残念ながら記憶になく、よく覚えているのは88年、フィギュアの伊藤みどり選手が女子で初めてトリプルアクセルを成功させたカルガリー五輪だった◆続くアルベールビルでは伊藤選手は銀メダル獲得。98年の長野五輪は、スキージャンプで原田雅彦、船木和喜ら「日の丸飛行隊」が見事金メダルを獲得。原田選手の笑顔が印象に残っている◆日本人選手のメダル獲得数がただ一つだった2006年のトリノ五輪。しかしその一つ、荒川静香選手の金メダルは多くの人に強い印象を残した。点数に直接関係しない「レイバック・イナバウアー」で大きく上体を反らす、美しい水色と青の衣装の荒川選手の姿は今もよく覚えている◆そして浅田真央、羽生結弦両選手の演技が強く印象に残った2014年のソチ五輪。ショートの16位からフリーで見事復活、6位入賞を果たした浅田選手の、一瞬顔をくしゃくしゃにし、次の瞬間涙をあふれさせながら笑った、あの笑顔は忘れられない。この時、羽生選手はフィギュア日本男子で初めて金を獲得した◆今大会初日のフィギュア、今季での引退を表明した坂本花織選手がショートで1位を記録。曲は「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」。壮大な曲調のメロディに乗り、スケールの大きな力強い演技を見せてくれた。見る人の心を奪う、すべてを出し尽くそうとするかのように表情豊かな回転だった◆雪と氷はともすれば人をおびやかす自然現象だが、ウインタースポーツという形で人はそれを楽しく利用してきた。22日まで16日間、どんなドラマが生まれるか、目が離せない。(里)

