今年も日高川町旧美山地区で花火大会があり、自宅から楽しませていただいた。山と山に挟まれた日高川河川敷から打ち上げられる花火は近場から観賞できることもあって大きく見え、音も迫力がある。
そんなやまびこ花火が今年で最後となり、1969年のスタートから56年間の歴史に幕を閉じた。思い返せば美山育ちの筆者がこの花火を初めて見たのは親に抱っこされてか、手を引かれてか、とにかくそれぐらい幼い頃だったと思うが、音が大き過ぎて怖くて、すぐに自宅に戻ったと記憶している。小学生ぐらいになると花火大会が夏休み中の大きな楽しみとなり、打ち上げ前には友達と一緒に露店でかき氷やたこ焼きを食べ、金魚すくいや型抜きに夢中。花火が始まると川上橋の上から夜空に広がる大輪を見上げた。フィナーレは日高川をまたぐ長さ約100㍍、一斉に枝垂れのように花火が落ちる「ナイアガラの滝」。全国的にはもっと規模が大きいものもあるが、筆者は美山でしか見たことがなく、なかなかいいものだった。
美山の花火は地元青年団が始め、近年は美山ふるさと会が主催。毎年、開催費の寄付集めや運営は大変で、メンバーの高齢化などで来年以降の開催を断念した。花火が終わることを寂しく思うが、これまでの活動に心から感謝を伝えたい。だれか運営を引き継ぐ人がいないのかとも思うが、仕事柄、美山にいることが少ない筆者が無責任なことは言えない。せめて町観光協会が主催し、中津地区で行われる花火大会(日高川町夏まつり)を、毎年中津と美山で交互開催できないものか。いろいろ思うところはあるが、とにかく半世紀にわたるふるさとの思い出をありがとう。(吉)


