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日高御坊地域医療福祉情報ネットワーク「フレンズつながり」の第35回研修会が5日、ひだか病院で開かれ、医療従事者や介護関係者ら85人が、同院副院長で循環器内科部長の今西敏雄医師から「高齢者の循環器疾患~高齢者の心不全を多職種の連携で予防する~」をテーマに聞いた。
心不全はなんらかの心臓機能障害が生じて息切れやむくみが起こり、徐々に悪くなり、生命を縮める病気。今西医師はがんに次いで2位の死因になっていることや、同院循環器内科の22、23年の入院患者で最も多かったこと、高齢者の増加に伴い患者数が増えていることなどを紹介した。
患者数が大幅に増加する「心不全パンデミック」になれば入院病棟がいっぱいになり、患者を受け入れられなくなる事態も想定されると指摘し、心不全を予防し、再発させないことが大切と強調。心不全はよくなったり、悪くなったりを繰り返し、悪くなるたびにダメージが蓄積し、症状や身体機能も悪くなっていくが、日本人心不全患者の再入院の割合は横ばいで推移している現状を説明。入退院を繰り返させないためには、病院、かかりつけ医、薬剤師、看護師、介護スタッフ、理学療法士など多職種連携の必要性を訴え、そのためにも心不全の全体像を共有することが大切とし、重症度評価や治療、末期心不全の緩和治療などについて詳しく説明した。