県警は、2023年中の県内特殊詐欺被害状況をまとめた。認知件数は100件で前年比2件減少したが、被害額は約3億6000万円で約1億8700万円増加。御坊署管内も4件、約1200万円の被害があった。県内では今年1月から投資名目の金融商品詐欺が多発。注意を呼びかけている。

 昨年1年間の主な県内特殊詐欺被害は、手口別でオレオレ詐欺が2件(16件減)で約1700万円(約3200万円減)、預貯金詐欺が15件(10件減)で約1300万円(約1800万円減)、架空請求詐欺が64件(23件増)で約2億7500万円(約1億9900万円増)、金融商品詐欺が7件(7件増)で約3500万円(約3500万円増)。架空請求詐欺は通信・金融会社をかたり、「携帯電話の料金が未納になっている」とのうそをきっかけに、電子マネーや現金を要求する電話が目立った。

 一方、今年に入ってSNSで知り合った外国人から「必ず儲かる、儲けられる」と投資を持ちかけられたり、インターネット上で見つけた投資広告から投資サイトにアクセスしたりしての被害が多発。県警は「TikTok、インスタグラム、LINEといったSNS上の投資広告を簡単に信用してはダメ。『簡単に儲かる』『絶対に儲かる、利益が出る』との甘い言葉を信じてお金を振り込まないで」としている。

 御坊署管内の昨年の4件はいずれも架空請求詐欺。今年はまだ被害は確認されていないが、相談はあり、「知らない電話番号からの着信には出ないのが一番ですが、心当たりのない内容であれば、気軽に相談してください。本当の話でもかまいません。きちんとアドバイスします」としている。

 御坊署の電話番号は0738―23―0110。24時間対応で被害防止の無料電話(0120―508―878)の利用も呼びかけている。