左から松井さん、楠谷さん、塩路君、今田さん

 少年メッセージ2022和歌山県大会が30日、日高川町高津尾の日高川交流センターで開かれた。各地方大会で選ばれた中学生18人がさまざまなテーマで発表を行い、金賞1人、銀賞2人、銅賞3人、特別賞2人、入賞10人を選出。日高地方からは4人が出場し、楠谷日菜さん(高城中3年)が銀賞、塩路駿君(大成中3年)が特別賞を受賞した。松井美咲さん(丹生中2年)と今田菜々子さん(湯川中2年)は入賞で、入賞者を代表して松井さんが賞状とメダルを受け取った。

 銀賞の楠谷さんは「挑戦する心」をテーマに発表。迷った末に生徒会長に立候補し、当選した経験を話した。マザー・テレサの言葉「思考に気を付けなさい、いつか言葉になるから。言葉に気を付けなさい、いつか行動になるから。行動に気を付けなさい、いつか習慣になるから。習慣に気を付けなさい、いつか性格になるから。性格に気を付けなさい、いつか運命になるから」を紹介し、「思考はいつか運命になる。自分を肯定し、プラス思考をすることで自分を変えられる。挑戦はいつか自分の糧となる」と、力強い口調で述べた。

 特別賞の塩路君は「『アオハル』」をテーマに発表。まず家から坂の上の学校まで全力で自転車をこいで通う日常について「この一瞬一瞬が青春」と話し、毎日仕事で疲れて帰ってくる父親は青春など遠い昔に置いてきたように見えるが、休日に釣りに出かけると少年のように目を輝かせている様子を紹介。「青春に年齢は関係ない。僕は一生青春のど真ん中を生きていく。今日も俊足を生かしてペダルをこぐ。駿だけにね」と自分の名を書いた紙を会場に示し、拍手が送られた。

 現在も生徒会長を務める楠谷さんは「学校のみんなにいい報告ができてうれしいです。他の発表の皆さんがすごく上手で、強弱や声の大きさなど負けないようにしようと頑張りました。舞台に出るまでは緊張していましたが、話し始めるとリラックスして発表できました。日高地方大会の時より、自分なりにレベルアップできたと思います」と銀賞の喜びを話した。塩路君は「会場が大きくて、日高地方大会の時より緊張してしまいました。1カ所順番を間違えかけたところはあったのですが、大きな声を出して、思い通りに発表できました。日高地方で選ばれた時も父はとても喜んでくれましたが、今度も喜んでくれると思います」。

 司会進行は、日高地方ジュニアリーダークラブ「レインボー」の松永妃依さんと上野山瑞希さんが務めた。全国大会出場候補として中部・近畿ブロックに進む金賞受賞者は、ヤングケアラーについて発表した園部暢也君(桐蔭中3年)だった。