御坊市が民間事業者から募集していたサテライトオフィス等の開設支援事業で市は13日、補助対象者がランドブレイン株式会社大阪事務所(山北知代表)=大阪市=とコロナ農業生産株式会社(上野和人代表取締役)=名田町上野=の共同体に決まったと発表した。コロナ農業生産の事務所を増築・整備し、農業関係などの企業誘致、農業の問題解決や商品開発などに取り組む。本格運営は来年4月を目指す。

 支援事業は企業の新規立地を図り、産業の振興、都市部からの移住・定住の促進や雇用の拡大などが目的。4月11日から5月13日までの約1カ月間、市内の空き店舗や空き家等を活用したサテライトオフィス等をプロポーザル(提案)で募集、先月26日の候補者選定を経て、今回の共同体に決定した。市は今回の事業に対し、設備整備として3分の2(最大3000万円)、プロジェクト推進として最大500万円を補助する。

 ランドブレインはまちづくりや都市計画のコンサルタント会社。コロナ農業生産は特産のスターチスやスイカの生産、出荷などを行っている。

 サテライトに活用するコロナ農業生産の事務所は国道42号沿いのローソン御坊名田町店の道向かい。計画では現在の平屋のコンテナハウスを2階建てに増改築する。2階には完全個室の4室を完備、オンライン会議ができる大型モニターも設置し、農業や地域おこし関係の企業を誘致。コワーキングスペースなども設け、利用者と地域の事業者や住民との交流を生み出すイベントやセミナーも開催する。地元との連携につなげるきっかけづくりを進めるほか、地域を盛り上げる人材の育成にも取り組む。

 今後は今月中旬から設計に入り、9月から着工。12月末までに完成させ、来年1月から3月末まで試験的に運営する。本格運営は4月からとなる。地域農業の振興に期待されている。

サテライトオフィスの完成イメージ図