ヒラメの稚魚に餌やりを体験する園児

 みなべ町の堺漁港で26日、上南部こども園、高城、清川保育所の年長児合わせて51人が、ヒラメの稚魚の餌やりや放流を体験した。

 紀州日高漁業協同組合南部町支所が魚に関心を持ってもらおうと毎年恒例。ヒラメの稚魚は今年4月13日から組合員が漁港の養殖場で中間育成してきた。同支所の小前進之事務長(45)が「皆さんひらひら泳ぐヒラメは知っていますか。最初は体長3・5㌢でしたが、組合員が大切に育てて放流できる8㌢以上に成長しました。ヒラメたちは放流されたら自分で餌を探さなければなりません。きょうはたっぷり餌をあげてください」と説明。園児は養殖いけすの中で泳ぐ稚魚に固形の餌を手でつかんでそっとまき、「食べに来た~」「めっちゃおる」と歓声。高城保の前田璃紀(あき)ちゃんは「魚いっぱい見えたよ。餌あげるの楽しかった」と笑顔だった。

 吉野熊野国立公園管理事務所田辺管理事務所の自然保護官補佐から「海と自然の環境保護」についての話を聴き、近くの浜(通称森の鼻)まで移動して稚魚の放流も体験した。同支所では残りの稚魚もこの日のうちに沖合で放流した。全体の放流量は3万4000匹、平均サイズは体長8・5㌢。