多くの釣り客が詰めかけた由良海釣り公園(3日)

 3年ぶりに行動制限のないゴールデンウイーク。3日から5日までの3日間は好天に恵まれ、日高地方ではアウトドアや野外施設を中心に観光客でにぎわった。

 由良町神谷の海釣り公園では海に浮かんだ筏に大勢の人だかりができ、のんびりと釣り糸を垂らす姿がみられた。奈良の家族連れの会社員男性(49)は「去年、おととしはコロナでゴールデンウイークも家で過ごしましたが、今年は家内と小学生の子どもと一緒に出かけることができました」と笑顔を見せていた。

 御坊市野口のキャンプ場も好調。ゴールデンウイークの運営はコロナの影響で3年ぶりとなったが、区画が予約でほぼ埋まった。1日から2泊3日で楽しんだ大阪府和泉市の会社員男性(43)は、「銭湯も近くにあるし、交通の便もよく、ここのキャンプ場は初めてでしたが、とてもよかったです」と話していた。美浜町和田の煙樹海岸キャンプ場は30台ほどの車が止まり、家族連れらがテントを張り楽しんでいた。

 先月23日にグランドオープンした印南町、印南漁港内観光・交流拠点「かえるの港」でも連日多くの家族連れらでにぎわった。港の景色を望むテラス席で食事する人や、産直市場で買った食材が焼けるバーベキューコーナーなどを利用する観光客らがみられた。祖父母と一緒に来た稲原小学校5年の森宋裕君(11)は「カフェ(オレンジキッチン)で食べた熟成肉のステーキランチがおいしかったです。また来たい」。

 由良町大引の白崎海洋公園は密を避ける野外で景色が楽しめるためコロナの心配が少なく、今年も大勢の観光客が訪れた。最高の人出は3日の4680人だった。

 みなべ町埴田の国民宿舎紀州路みなべは宿泊状況が好調で、先月28日から7日までの期間はほぼ満室。「昨年は満室にならない日があったが、今年はコロナの行動規制がなく、順調に予約で埋まりました。コロナ前に戻った感じです」と話していた。

 阪和自動車道・湯浅御坊道路有田―印南IC間の4車線化が昨年12月に全線開通し、初めて迎えたゴールデンウイークでもあり、印南IC以南での高速の渋滞を回避するため、印南ICで降りて国道42号を南進する車が多く、交通事故もあり、印南やみなべ町内で一時渋滞が発生した。